SSブログ

重い突き

以前ある先生と話していた時の会話を思い出した
「あの先生の突きは重いんだよね」
「突きが重い?」
「体は小さいけど突かれた時に感じたのは、速い、鋭いでもなく、重いと感じたんですよ」
「先生の方が体格的にはかなり大きいと思うし、面や胴のように竹刀を振り回すのではなく、直線的に竹刀の先が突きに来るのだから、重いと言っても・・・・」
「外見からはそう見えるかもしれないけど、全ての体重が剣先一点に乗っている感じ」

突きの上手な弟子がまた戻って来て、私は稽古で突きを何度も打つようになり、そして突きを打つ時の体重移動など気にかけるようになった。

そして技によっての、手、足、腰の微妙なバランスと速さも気になっています。

私なりの見解ですので間違っているかもしれませんが、書かせて頂きます。

手と足と腰とのタイミング
よく言う「打つ時に手と足が合っていない」を考えると

面打ちの時、竹刀が面に当たっているときは、右足は空中にあり、一流の選手だと両足とも床から離れている。
これが面打ちの時の手足が合っているなんです。

竹刀が面に当たった瞬間の腰は真っすぐでいながらも、前傾で左足の踵から竹刀の先までが一直線のように見える。
でも、首頭はもぐり込むのではなく、または顎が上がるのではなく、顎を引きながら正しい位置にある。

ようするに、面打ちの場合の竹刀が早く、その僅か後に右足が床につくのが「手足が合っている」という事になる。

胴打ち(返し胴)は、相手をしっかりと攻め、相手が苦しくなり面に飛んできた竹刀をはじき返すような感じで右足を少し出し、左足を引きつけながら打つ。

簡単に言うと左足の引きつけ腰を入れて打つ。

それでは、突きはというと面の時のような足が浮いている時に剣先が突きの部分に当たると手先で突いている軽い感じになる。
試合では一本となるかもしれませんが、腰の入った突きではない。

胴のように右足を出し、左足引きつけの時に剣先が突きに当たる打ち方では、突く動作で間に入るのでは相手に面を打って下さいと言う様な事になってしまう。

ここで私なりに考えたのは、突きに剣先が当たると同時に右足が床に着き、突いた後の残心で手元を引き中段になる時に左足を引き付ける。

突きは面打ちのように打ったあと、打ちぬける事はないから左足の引き付けでしっかりその場で残心。

突く前からその事をしっかり考えて動作に入ると速さや勢いだけではなく、腰に体重が乗り重い突きになると考えました。

突きは喉を狙うのでとても危険な技として、中学生以下の試合には打ってはいけないとありますが、基本技稽古法には突きの打ちが入っています。

もちろん私も中学生までの試合では取り入れない方がいいと思いますが、稽古では突きの重要性を含め稽古に取り入れても良いとも思っています。

面打ちの稽古を100とするなら、突きの稽古は5もしていないのが一般的だと思います。

学生時代の体育会系で剣道していた人でも20位だと思います。

重い突きを打つ先生はどんな技より突きを重要と考えていたと思います。

nice!(2)  コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。