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女房の最後の愚痴 生きるって大変

人が生きるって改めて考えると難しいと思います

普通が一番幸せなんだと最近思います

癌を患って入院した女房の言葉

「生きるって大変」

余命宣告されてから少しでも楽しく、長くと祈り周りが心を傾ける

毎日少しだけ顔を見に行くとそっけないんだけど

私が帰ろうとすると

「あ、ポカリ買ってきて」

30分無言だったのに

冷蔵庫には三本あるのに

「いいよ、他には?」

「・・・・」

「買ってきたよ、飲む?」

「冷蔵庫に入れといて、ありがとう」

「また明日ね」

私は私のご褒美として女房の手をさする

往復一時間半、あっている時間は30分

会話は5分

それでも幸せだった

元気なときは色々と愚痴も不満もお互い言ってきた

特に私の愚痴を励ますように聞いてくれていた

女房の最後の愚痴

「皆食べて元気になってというけど、食べるのが辛いんだ、生きるためには食べるって分かるけど、それが辛いのよ」

「今日のお昼ご飯、美味しいと思う、あなた食べてくれる。残したら悪いから」

私食べる

「美味しいね」

「でしょ」

「私ね食べること好きなんだけど、何食べても砂を食べてるみたいなの、砂毎日食べられる?」

「・・・・・」

「皆良い人だから、私食べようと努力したけどちょっとね」

私の愚痴聞いて

「生きるって大変」


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